「新卒であまりお金に余裕はないけれど、ふるさと納税はするべき?」
「新卒の場合のふるさと納税の計算方法を知りたい!」
このようなお悩みを抱えていませんか。
結論、新卒の方こそふるさと納税をするべきです!
理由は以下の3つです。
- 社会人2年目の手取り額が増える
- 寄付限度額の上限が高くなるケースが多い
- ポイント還元を受けることができる
本記事では、新卒の方がふるさと納税をする際のメリットややり方、注意点を解説しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ふるさと納税を新卒で行うメリット3選
ふるさと納税とは、選んだ自治体に対して寄附を行い、その寄附総額から自己負担分の2,000円を差し引いた金額が、所得税および住民税から差し引かれる仕組みです。
新卒1年目の場合は住民税の支払いがないため、「ふるさと納税するとどうなるの?」を疑問に思う方も多いでしょう。
しかし、新卒でもふるさと納税は可能で税金控除も受けることができます。
さらに、新卒でふるさと納税を行うことは、メリットがとても大きいです。
ここでは、新卒ならではのふるさと納税のメリットを3つ紹介していきます。
- 社会人2年目の手取り額が増える
- 寄付限度額の上限が高くなるケースが多い
- 新卒で引っ越した人なら地元の応援につながる
- ポイント還元を受けることができる
さっそくみていきましょう。
1.社会人2年目の手取り額が増える
寄附金の上限は年収に応じて決まりますが、新卒で収入がまだ高くない場合でも、ふるさと納税をすることで所得税および住民税からの控除や還付が受けられます。
新卒1年目にふるさと納税を行うと、2年目に徴収される住民税額が減るため、月々の手取り額が増えます。
社会人2年目は住民税の徴収で手取りが減りますが、ふるさと納税をすることでそのダメージをへらすことができますよ。
2.寄付限度額の上限が高くなるケースが多い
ふるさと納税における寄附控除の上限額は、寄附者の収入と家族構成に依存して設定されています。
新卒社会人の場合、結婚していたり子供がいる方は少ないため、寄付限度額は高くなる傾向があります。
選べる返礼品も多いため、ふるさと納税をするメリット大きいですよ。
3.新卒で引っ越した人なら地元の応援につながる
新卒で引越しをし、地元を離れる方も多いですよね。
ふるさと納税は、自分の住んでいる自治体には寄付を行うことも可能ではありますが、返礼品がもらえません。
返礼品がないとただの寄付になってしまうので、新卒でまだ年収が低いうちはあまり現実的ではないですよね。
新卒で引越しをした方は、地元の自治体に寄付を行うことで、地元の応援につながります。
地元を離れても、特産品や食品なら懐かしい味を楽しめるのもメリットですね。
4.ポイント還元を受けることができる
ふるさと納税サイトの中には、寄付額に応じてポイント還元が受けられるサイトもあります。
さらに、クレジットカードで支払いをすれば、カードのポイントも貯まります。
支払い方法を工夫したり、キャンペーンなどのタイミングを図ることで、お得に利用することができますよ。
おすすめのふるさと納税サイトはこちらです。
サイト名 | 還元されるポイント | 最大還元率 |
楽天ふるさと納税 | 楽天ポイント | 30% |
さとふる | さとふるマイポイント(PayPayポイント、Amazonギフト券と交換可) | 20% |
※詳しくはこちら | 現在キャンペーンなし | |
ふるなび | ふるなびコイン(PayPayポイント、Amazonギフト券、楽天ポイント、dポイントと交換可) ※詳しくはこちら | 30% |
マイナビふるさと納税 | Amazonギフト券 | 10% |
各サイトで、交換可能なポイントや還元比率は異なります。
キャンペーン等で高還元率な期間を狙えば、ふるさと納税の自己負担額2,000円分を還元してもらうことも可能です。
新卒であまり資金に余裕がない場合でも、キャンペーン時期や自分に合ったサイトを選ぶと、お得に利用できますよ。
ふるさと納税の控除の仕組みを解説
新卒の方の場合でも、ふるさと納税は十分に活用することができます。
ここでは、ふるさと納税の難しい部分である税金控除について詳しく解説していきます。
ふるさと納税での税金控除とは、寄付額から自己負担分の2,000円を差し引いた金額が、翌年の住民税・所得税から引かれることです。
【ふるさと納税の税金控除の例】
寄付額30,000円 – 自己負担2,000円 = 28,000円分翌年の税金から値引きされる
つまり、厳密にいうと節税ではなく、税金を前払いしているイメージです。
ふるさと納税の手続き方法は2種類
ふるさと納税で税金控除を受けるためには、手続きが必要です。
手続きには2種類あり、そのうちワンストップ特例制度の方が手続きが簡単ですが、使うには条件があります。
ワンストップ特例制度
・確定申告をする必要のない給与所得者等である
・ふるさと納税以外に確定申告または住民税の申告を行う必要がない
・1年間の寄付先が5自治体以内である
上記に当てはまらない方は、確定申告で手続き
確定申告の場合でも、e-taxを利用することで自宅で手続きを行うことができます。
実際の控除の仕組み
画像引用:総務省「ふるさと納税のしくみ」
ふるさと納税は、「寄附金控除」として、所得税の控除対象となります。
具体的には、寄附金総額から自己負担額の2,000円を差し引いた金額に所得税率を適用し、その金額が所得税から差し引かれます。
住民税は通常「基本分」と「特例分」という2つの部分に分かれており、それぞれの計算方法はこちらです。
基本分:(寄附金総額-2,000円)✕10%
特例分:(寄附金総額-2,000円)✕(90%-所得税率)
これらの合計が翌年の住民税から差し引かれます。
所得税からの控除は、ふるさと納税を行った年に適用されますが、住民税からの控除は翌年からになるので注意しましょう。
また、ふるさと納税にはひとりひとりに「寄付限度額」が決められています。
限度額を超えて寄付をしてしまうと、自己普段額が増えてしまいます。
そのため、上記のように自己負担額2,000円で税金控除を受けるためには、寄付限度額をしっかり把握した上で寄付をすることが重要です。
新卒の方がふるさと納税を行う手順
ここからは、実際に新卒の方がふるさと納税を行う手順について解説します。
- 控除上限額を把握する
- ふるさと納税をする自治体と返礼品を選び申し込む
- 税金控除の手続き
手順自体は普通の方と変わりませんが、新卒の方の場合前年度の年収がわからない場合が多いでしょう。
1の寄付限度額の確認の際に、年収は必ず必要になります。
新卒の方の場合は、年収は以下のように計算するのがおすすめです。
【新卒の年収計算方法】
月々の給料(額面)×9(4〜12月分)+ボーナス
※1〜3月にアルバイトをしていた方はその給料も加算する
「寄付限度額を超えてしまって自己負担額が増えてしまった!」とならないように、しっかり確認しておきましょう。
1.控除上限額を把握する
まずは、寄付限度額を確認します。
寄付限度額を知るには、各ポータルサイトのシミュレーションが便利です。
【新卒の年収計算方法】
月々の給料(額面)×9(4〜12月分)+ボーナス
※1〜3月にアルバイトをしていた方はその給料も加算する
年収をこの通り計算し、シミュレーションを使って入力するだけ。
新卒の場合、月々の給料は分かっていても、ボーナスがいくらくらいもらえるのかわからない方も多いでしょう。
その場合は、一旦ボーナスは抜きにして考えましょう。
寄付限度額は、年収が高くなればなるほど上がっていきます。
年収を少なめに見積もっておけば、12月になってそこまでボーナスがもらえなかった場合でも限度額を超えることなく安心ですよ。
2.ふるさと納税をする自治体と返礼品を選び申し込む
寄付限度額がわかったら、次は実際に寄付を行う自治体や返礼品を選んでいきます。
ふるさと納税サイトはたくさんあるので、自分に合ったものを選びましょう。
お得に利用するならポイント還元が受けられるサイトを利用するのがおすすめです。
普段から貯めているポイントに交換できるサイトや、還元率がアップするキャンペーンを頻繁に行っているサイトを選ぶと良いでしょう。
各サイトのポイント還元については、こちら。
サイトが決まったら、限度額を超えないように返礼品を選びます。
新卒の方なら、ティッシュなどの日用品や、お米やレトルト食品などの食料品がおすすめですよ。
3.税金控除の手続き
実際に寄付をしたら、税金控除を受けるための手続きをします。
- ふるさと納税先の自治体から「寄附金受領証明書」を入手する
- 控除を受けるために、確定申告またはワンストップ特例制度で寄付額を申告する
寄附金受領証明書は、寄付先の自治体から郵送で届きます。
必ず取っておきましょう。
ワンストップ特例制度を利用する場合は、「ワンストップ特例申請書」を寄附先自治体に提出することで手続きが終了します。
ワンストップ特例制度の申請期限は、寄附を行った翌年の1月10日まで。
急ぐ必要はありませんが、期限に間に合うように手続きを進めましょう。
確定申告は、特定の年度(1月1日から12月31日まで)における所得に対して所得税を計算し、これまでの所得税納付額との差額を精算する手続きです。
ワンストップ特例制度を利用できない場合は、確定申告で手続きを行いましょう。
各手続きに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
新卒でふるさと納税を行うときの注意点
最後に、新卒でふるさと納税を行うときの注意点を解説していきます。
新卒であまり給与も高くない場合でも、ふるさと納税はうまく活用すればお得になります。
1.新卒の年収は入社後の給与+夏のボーナスで計算
2.入社前のバイト代も含める
3.余裕をもって寄付をしておく
4.手続きは余裕を持って
さっそく見ていきましょう!
1.新卒の年収は入社後の給与+ボーナスで計算
新卒の方のふるさと納税で難しいのは、年収の計算です。
入社したばかりで不透明なところが多いため、迷ってしまう方も多いでしょう。
所得税および住民税を算出する際の基準となる「年収」は、対象年度の1月1日から12月31日までの総所得を指します。
新卒1年目の年収は、4月に就職した場合4月1日から12月31日までの収入です。
【新卒の年収計算方法】
月々の給料(額面)×9(4〜12月分)+ボーナス
※1〜3月にアルバイトをしていた方はその給料も加算する
年収の計算に誤りがあると、ふるさと納税の寄附上限額にもズレが生じます。
これにより、自己負担額が高くなってしまう可能性があるので注意しましょう。
2.入社前のバイト代も年収に入れる
入社前の1〜3月にアルバイトをしていた場合は、その分の収入も年収に加えましょう。
アルバイト収入の額によっては、ふるさと納税の上限額が増える可能性もありますよ。
3.余裕をもって寄付をしておく
ふるさと納税の寄附上限額を超えてしまうと、自己負担額が高くなってしまう可能性があります。
さらに新卒の方の場合は、「ボーナスが意外と少なかった…」ということもあるでしょう。
そのため、できるだけ余裕を持って寄付を行うのがおすすめです。
例えば、寄付限度額が4万円だったら、実際に寄付をするのは3万円程度にしておくと良いでしょう。
年末にもらえる源泉徴収票で寄付限度額を計算し直して、余裕があれば年末駆け込みで寄付をすると、失敗がなくふるさと納税を活用できるでしょう。
4.手続きは余裕を持って
ふるさと納税の手続きを忘れて期日が過ぎてしまうと、税金控除が受けられなくなる可能性があります。
ワンストップ特例制度の期限:翌年1月10日まで
確定申告の期限:翌年2〜3月
何かと忙しい新卒一年目。
手続きはなるべく早めに行いましょう。
まとめ
新卒1年目では住民税の支払いが免除されているため、ふるさと納税が行う意味があるのか疑問に思う人も多いでしょう。
しかし、住民税は前年の所得に基づいて計算され、2年目の6月から翌々年の5月にかけて徴収されます。
ふるさと納税による控除は、2年目の住民税額に影響を及ぼすため、新卒1年目でもふるさと納税には多くのメリットがあります。
- 社会人2年目の手取り額が増える
- 寄付限度額の上限が高くなるケースが多い
- 新卒で引っ越した人なら地元の応援につながる
- ポイント還元を受けることができる
寄付限度額を超えないようにしたり、年収の計算方法には注意が必要ですが、それでもメリットが大きいふるさと納税。
ぜひ新卒の方の場合でも、ふるさと納税を活用してみてくださいね。