「ふるさと納税は高収入な人だけが利益を得る仕組み?」
「ふるさと納税はお得だと言われていますが、実際どうなの?」
ふるさと納税は、自己負担2000円で税金控除と返礼品がもらえるお得な仕組みです。
しかし、年収が低いと寄付可能な限度額も少なくなるため、「年収が高い人だけが得をする制度で不公平!」といった声も。
本記事では「ふるさと納税はばかばかしい」とされる理由や、それでもふるさと納税をやるべき理由を解説します。
ネット上の評判も見て、ふるさと納税をしようか迷っている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
なぜふるさと納税がばかばかしいと言われるのか?
ふるさと納税は、実際には年収や控除で寄付できる金額に差はあれど得する人がほとんどで、実際にはばかばかしい制度ではありません。
ではなぜ、悪い噂が立っているのでしょうか。
「ばかばかしい」と言われている理由は、こちらです。
ここでは、なぜふるさと納税がなぜばかばかしいと言われるのかを、詳しく解説していきます。
1.年収によって寄付限度額の差が大きい
こちらは、総務省が発表している、ふるさと納税での寄付限度額を示した表です。
収入や家族構成によって、寄付できる限度額に大きな差があるのがわかります。
さらに、配偶者控除や住宅ローン控除など、ほかの税制優遇制度を利用している場合には、さらに寄付限度額は少なくなります。
対して、2000円の自己負担額は年収に限らず一律。
受けられる税金控除の額の大きさや選べる返礼品が限られるため、「ばかばかしい」と言われてしまっているのが現状です。
2.都市部の税金が集まらず大赤字に
ふるさと納税のルールとして、自分が住んでいる地域(住民票がある地域)に寄付を行うことは可能ですが、返礼品を受け取ることはできません。
その場合、自己負担額である2000円は、ただの税金前払いの手数料になってしまいます。
そのため、2021年度では東京23区の区民税全体の5%に相当する、531億円が地方に流出。
大赤字になりました。
画像引用:東京都主税局
「自分の住んでいる地域が発展したらいいな」と考えるのは、普通のことですよね。
しかし、その場合は返礼品がもらえないので、どうしても損なイメージがあります。
「ふるさと納税をしたら、自分の住んでいる地域には貢献できない」ということから、ばかばかしいという意見があります。
ふるさと納税はばかばかしくない!やるべき理由を解説
ふるさと納税は、決してばかばかしい制度ではありません。
ここでは、ふるさと納税の仕組みから、ばかばかしくない理由を解説していきます。
ふるさと納税の基礎知識をチェック
ふるさと納税は、特定の自治体に寄付を行うことで、翌年度の税金の控除を受けられる仕組みです。
控除とは、簡単に言えば税金が少なくなることを指します。
例えば、会社員の方であれば、毎月給与明細を受け取っているでしょう。
画像引用:ジョブメドレー
給与明細をよく見ると、所得税や住民税、社会保険料などさまざまな税金が天引きされていることが分かります。
ふるさと納税で3万円寄付すると、自己負担金2,000円を差し引いた28,000円分が、翌年の税金から差し引かれることに。
来年の税金を前払いしているイメージです。
しかし、「これでは実質2000円損なのでは?」と思う方もいるかもしれません。
この2000円分の自己負担金は、返礼品によって補填されます。
ふるさと納税をすると、お礼として自治体から返礼品が送られてきます。
返礼品は寄付額の約3分の1相当の価値があるため、3万円寄付すれば1万円相当の返礼品がもらえます。
要するに、2000円の自己負担で1万円相当の返礼品が手に入るというわけです。
今の物価高の中、お得に地域特産品を手に入れることができるふるさと納税は非常に人気のある制度となっています。
やるべき理由1.年収に応じて税率も異なるから不公平ではない
税金は年収に応じて課税率が異なるため、一概に「ばかばかしい」と断言はできません。
年収 | 所得税(税率) | 住民税 | 社会保険料 | 負担税合計 |
400万円 | 8万円(5%) | 18万円 | 62万円 | 88万円 |
800万円 | 45万円(20%) | 45万円 | 121万円 | 212万円 |
1200万円 | 123万円(23%) | 83万円 | 144万円 | 350万円 |
出典:金融庁
年収が増加すればするほど、納める税金も相応に増加します。
年収が低い場合は支払う税金も少ないため、ふるさと納税の寄付限度額が低くなるのは当たり前です。
極端な話、年収によらず同じ額の税金控除が提供されると、収入の少ない人の中にはまったく税金を納めずに済む人が出てきてしまうことに。
高収入の人は納めている税金の額も多いため、ふるさと納税で受けられる税金控除も大きくなります。
寄付限度額の表を見るだけでは、「年収の低い人へのメリットが少ない!」と感じるかもしれませんが、納税率を考えると不平等な制度ではないことがわかるでしょう。
ただし、年収150万円以下の場合は、選択した返礼品によっては損をする可能性もあるので、注意が必要です。
ふるさと納税のお得度をアップさせる方法については、こちらで解説しています。
ぜひチェックしてみてくださいね!
やるべき理由2.地方の応援につながる
「今住んでいる地域に寄付をすると返礼品がもらえない」というのも、ふるさと納税がばかばかしいと言われる理由です。
しかし、本来ふるさと納税は都市部と地方の税収格差を減らすための制度。
返礼品をもらいながら住んでいる自治体を応援できるのが一番ですが、そうなると税収格差は埋まりませんよね。
ふるさと納税がどんな目的でできた制度なのかを理解すれば、納得できるでしょう。
また、住んでいる自治体に寄付ができないわけではありません。
返礼品はもらえないため、自己負担の2000円は損することになりますが、税金控除を受けることは可能。
欲しい返礼品が見つからない方や、ふるさと納税で今住んでいる自治体を応援したい気持ちが強い場合に有効な方法です。
ふるさと納税を最大限お得に利用する方法3選!
ふるさと納税がばかばかしい制度ではないことは、ご理解いただけたことでしょう。
基本的にお得な制度ですが、できれば最大限恩恵を受けたいですよね。
ここでは、ふるさと納税を最大限お得に利用するための方法を3つ紹介します。
さっそくみていきましょう!
1.高還元の返礼品を選ぶ!
返礼品を選ぶ際には、お得なものを厳選するのがおすすめです。
還元率を参考にして、返礼品をセレクトしましょう。
還元率とは、寄付金額に占める返礼品の市場価格の割合を計算したもの。
還元率が高いほど返礼品の価値が高く、お得と言えます。
本サイトでも還元率の高い返礼品をランキング形式で紹介しています。
こちらもぜひご覧ください。
2.ポイント還元を使う!
ふるさと納税のポータルサイトには、寄付を行うことでポイント還元が受けられるサイトがあります。
代表的な例として以下のポータルサイトが挙げられます。
・楽天ふるさと納税:楽天ポイントが還元
・ふるなび:ふるナビコイン(PayPay・dポイント・楽天ポイントに交換可能)が還元
・ふるさとチョイス:チョイスマイル(Amazonギフト券・PayPay・dポイント・楽天ポイントに交換可能)が還元
普段使用しているポイントやポイント還元率を考慮して、ふるさと納税サイトを選ぶのがおすすめです。
3.キャンペーンの時期に寄付をする!
ふるさと納税のポータルサイトでは、お得なキャンペーンが実施されることがあります。
キャンペーン期間中は、通常よりもポイント還元率が高まることがあり、この期間を狙って寄付を行うとよいでしょう。
おすすめのポータルサイトとキャンペーン情報はこちら。
・楽天ふるさと納税:毎月実施される「お買い物マラソン」や、数ヶ月に1回の「スーパーセール」
・ふるなび:「メガ還元祭」で最大20%分ふるなびコインが還元!
・さとふる:毎月3日と8日がつく日に開催される「さとふるの日キャンペーン」
「お得なサイトを見つけたい!」という方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
ふるさと納税の手続きの方法
「ふるさと納税がばかばかしくないのはわかったけれど、手続きが大変そう…」と感じる方のために、ここではふるさと納税の手続き方法について詳しく解説します。
ふるさと納税の手続きには、ワンストップ特例制度と確定申告の2つの方法があります。
ワンストップ特例制度は、以下の条件を満たす場合に活用できます。
1.年間の寄附先が5自治体以内であること
2.確定申告や住民税の申告をしない給与所得者
これに当てはまらない場合は確定申告が必要となりますので、注意が必要です。
ワンストップ特例制度の利用が便利でおすすめ!
ワンストップ特例制度が利用できる場合は、手続きが比較的簡単です。
画像引用:さとふる
たとえば、さとふるの寄付手続き画面では、個人情報を入力した後にワンストップ特例制度か確定申告かを選択する画面が出ます。
ここで「ワンストップ特例制度」を選ぶと、自治体から必要な書類が送られてくるので、記入して必要書類を添えて送るだけで手続きが完了。
確定申告よりも手軽に済むのが特徴です。
確定申告もe-taxならネットで完結
ワンストップ特例制度が使えない場合は、確定申告が必要です。
確定申告は、e-Taxを利用するのが手軽でおすすめ。
e-Taxを使用して確定申告をする際の手順はこちら。
STEP1: 利用者識別番号を取得する
STEP2: 電子証明書を取得する
STEP3: パソコンやスマートフォンで確定申告書を作成する
STEP4: 確定申告書を送信する
ワンストップ特例制度よりは複雑なので、くわしく解説していきます。
STEP1: 利用者識別番号を取得する
e-Taxを使用するには、半角16桁の利用者識別番号が必要です。
取得方法はいくつかありますが、マイナポータルを経由して取得する方法や、ID・パスワード方式の届出を作成して提出する方法があります。
- Webからマイナンバーカードを使用してアカウントを作成
- Webの「e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー」にて開始届出書を作成して提出
- マイナポータルの「もっとつながる」機能から取得
- 国税庁のホームページの「確定申告書等作成コーナー」からID・パスワード方式の届出を作成して提出
- 国税庁のホームページ内の「電子広告・納税等開始(変更等)の届出」の書類をダウンロードして、必要事項を記入して税務署に提出
STEP2: 電子証明書を取得する
e-Taxの利用には電子証明書が必要です。
電子証明書はマイナンバーカードで取得するか、それ以外の手段で「e-Taxで利用できる電子証明書」から申請して取得します。
STEP3: パソコンやスマートフォンで確定申告書を作成する
確定申告書の作成は国税庁のホームページから行えます。
どちらの場合でも、マイナンバーカードを使用するため、手元に準備しておきましょう。
ふるさと納税での寄付金控除を希望する場合は、作成画面において寄付した金額を入力します。
画像引用:国税庁
ふるさと納税での手続きは、「所得控除の入力」のページで寄付をした金額を入力するだけです。
STEP4: 確定申告書を送信する
確定申告書の作成が完了したら、e-Taxを使用してデータを送信します。
データ送信が完了すると、画面上で受付番号・日時、受信の有無が確認できます。
また、e-Taxのメッセージボックスに届く送信結果のお知らせメールも、必ず確認しておきましょう。
ふるさと納税のおすすめ返礼品10選
ここでは、ふるさと納税の人気返礼品を紹介します。
数量限定のものもあるので、お早めに!
ふるさと納税おすすめサイト20選
ふるさと納税のポータルサイトはたくさんあり、どこが良いのか迷ってしまう方も多いですよね。
ここでは、おすすめサイトをランキング形式で紹介しています。
取り扱っている返礼品や自治体数、ポイント還元の方法が違うので、自分に合ったところを選んでくださいね。
順位 | 総合評価 | 掲載自治体数 | 掲載返礼品数 | レビュー 機能 | キャンペーン の有無 | サイトの特徴 | 貯まるポイント |
1楽天ふるさと納税 | 1,626 | 482,788 | ◯ | ◯ | ・ポイント還元率が最大30% ・ポイントを納税に使える | ・楽天ポイント | |
2ふるなび | 1,160 | 478,489 | ◯ | ◯ | ・Amazonギフト券に交換できる ・後から返礼品を選べる ・ふるなびコインがもらえるキャンペーンが多い | ・ふるなびコイン (Amazonギフト券・PayPay・ dポイント・楽天ポイントに交換可) | |
2さとふる | 1,223 | 688,913 | ◯ | ◯ | ・操作性に優れている ・定期便が利用できる | ・さとふるマイポイント (PayPayポイントに交換可) | |
4ヤフーのふるさと納税 | – | 1314,919 | ◯ | ◯ | ・PayPayポイントが効率よく受け取れる ・3サイトが出店しているから返礼品数が多い ・独自のキャンペーンが毎日開催されている | ・PayPayポイント ・ヤフーショッピング券 | |
5ふるさとチョイス | 1,788 | 550,000 | ◯ | ◯ | ・掲載自治体数No1 ・決済方法が豊富 ・ふるさとチョイスを初めて使う方は9%還元 | ・チョイスマイル(Amazonギフト券・PayPay・ dポイント・楽天ポイントに交換可予定) ・寄付に再利用できる | |
5auPAYふるさと納税 | 1,564 | 544,384 | ◯ | ◯ | ・auアカウントを使える ・特集が多い | ・Pontaポイント ※(au PAY マーケット限定) | |
5ふるラボ | 117 | 50,860 | × | ◯ | ・テレビ局が運営。Youtubeチャンネルがある ・初心者でもわかりやすいマイページ | × | |
8ふるさとプレミアム | 249 | 99,885 | × | ◯ | ・Amazonギフト券がもらえる ・最新家電の取り扱いがある | × | |
9ANAのふるさと納税 | 770 | 349,743 | × | ◯ | ・マイルが貯まる ・オリジナル返礼品がある | ・ANAマイル | |
9マイナビふるさと納税 | 226 | 110,266 | × | ◯ | ・10%のAmazonギフト券還元 | × | |
11JALふるさと納税 | 265 | 124,886 | ◯ | ◯ | ・マイルが貯まる ・オリジナル返礼品がある | ・JALマイル | |
12ふるさと本舗 | 72 | 53,194 | × | ◯ | ・Amazonギフト券還元キャンペーンが多い | × | |
12三越伊勢丹ふるさと納税 | 253 | 14,217 | ◯ | ◯ | ・百貨店の敏腕バイヤーが厳選 ・定期便が利用できる | ・MIポイント | |
12ふるさとパレット | 144 | 61,028 | ◯ | ◯ | ・コンシェルジュサポートがある ・オリジナル返礼品がある | ・東急ポイント | |
15ふるぽ | 256 | 107,447 | × | × | ・旅行に特化している ・後から返礼品を選べる | × | |
15JRE MALL | 265 | 125,303 | × | ◯ | ・JR東日本が運営 | ・JREポイント | |
17ふるさとぷらす | 57 | 17,261 | × | × | ・地方の特色がわかりやすい | × | |
18ふるり | 15 | 3,312 | × | × | ・自治体の情報量が豊富 | × | |
19さのちょく | 1 | 2,736 | × | ◯ | ・泉佐野市の専門サイト ・後から返礼品を選べる(有効期限なし) | × | |
20ポケマルふるさと納税 | 36 | 2,820 | ◯ | × | ・農家さん、漁師さんと直接つながる | × | |
21ふるスポ! | 7 | 96 | × | × | ・スポーツチームに貢献できる ・差し入れができる | × |
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